05年6月4日

日本では、信じられないことだと思うが、うちにあるスパティフォラムは、今年でもう11年目になる。
2年間のルームメイトとの生活を終えて、初めてアメリカで一人暮らしを始めた時に、母が近くのフラワーショップで35ドルで買って来てくれたものだ。
しかし、せっかく買って来てくれた母に向かって「どうして植木なんか、勝手に買って来たの?しかも、35ドルだなんて、高すぎるよ!誰が世話するの?」と、私は激怒したのだった。「いいじゃないの、ママが買ったんだから。それに枯れたら枯れたでいいよ。植木は、そういうものなのだから」と言った母は、とっても悲しい顔をしていた。
当時の私は、きれいな植木を部屋に飾れる程、心に余裕がなかったのだろう。自分が貯めた貯金でやりくりをしていたので、経済的にもぎりぎりだったし、植木に35ドルも払うという贅沢は、私には、絶対に受け入れられなかったのだ。
次の日には、とても酷い事を言ったと、すぐ反省したが、そんな母とのやりとりは、にがい思い出となって、ずっと私の心に染み付いていた。
そういう曰く付きのスパティフォラムなので、今までずっと大切に育てて来たつもりだ。これからも、もっともっと長生きして欲しい。
買って来た頃よりも、随分と大きくなったので、昨年大きい鉢を母と二人で見つけ、その鉢に、母が植えかえてくれた。そのお陰か、今年は、2年ぶりに5つも花が咲いた。
さすがにこんなに大きい花がたくさん咲いたのは、今年が初めてだ 。
「きれいだねぇ!」
子どもたちと一緒に、毎日花を眺めている。
私が最初の夫と離婚して、一人暮らしを始めた頃の代々木上原のマンションに、父親が訪ねて来たことがある。その時に「植木やお花をたくさん飾りなさい。今度来る時に、パパが持って来てあげるからね」と、父が言っていた。
母も、その父の言葉を覚えていたに違いない。
現在の夫と結婚した時に、母は「幸福の木」を私たちにプレゼントしてくれた。うちでは「ハッピートゥリー」と呼んでいるが、それももう10年目だ。ぐんぐん大きく育っている。
アメリカでは、一年中屋内は暖かいので、植木も育て易い。
これからも、なるべく、植木や花がたくさんある生活にしたいと思っている。




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